◆ 実績の概要
グラフィカルプログラミング言語であるLabVIEWは、その優れた拡張性により、多種多様な計測器や制御装置を一元管理することが可能です。しかしながら、メーカーや通信プロトコルが異なる製品同士の連携(マルチベンダ連携)では、現場での実機検証時に思わぬトラブルが発生することがあります。本案件において発生した課題と、解決にいたるまでのアプローチ(トラブルシューティング)の実例をご紹介いたします。
本件は、システム構築後の実機を用いた動作確認中に発生しました。順調に動作しているように見えたものの、評価データを詳細に確認したところ、ある特定のタイミングから「前回評価した製品のデータ」が1つズレて記録されるという障害が判明しました。
取得データそのものに欠損や異常はなかったため、まずはネットワークアナライザを調査対象から除外しました。LabVIEW側の評価データ採番処理プログラムと、PLC単体による製品切り替え(アクチュエータ動作)を個別に複数回試験した結果、どちらも単独動作では100%正常に機能していることが確認されました。
次に、双方を連結させ、LabVIEWからPLCを制御して製品切り替えを行う一連のシーケンス処理を連続して試験しました。その結果、特定の負荷がかかった際に、PLC側がLabVIEWからのコマンド(指示信号)を取りこぼしている(受信できていない)タイミングが存在することが判明しました。
再現頻度が低く、タイミングもランダムであったため、PLC側の開発スタッフと綿密に協議し、PLC側の応答時間を若干延長させるとともに、「指示を確実に受信した」ことを示すインターロック用のフラグ(信号)を追加しました。LabVIEW側にも、この受信フラグが立つまで繰り返しコマンドを送信し続けるハンドシェイク処理(ダブルチェック機能)を実装することで、データズレの不具合を完全に解消しました。
こちらも実機テスト中に浮上した課題です。ネットワークアナライザのノーマライズ(校正基準設定)を行う際、ランダムに測定波形へノイズが乗ってしまう障害が頻発しました。
複数回のノーマライズを行っても全くノイズが発生しない製品と、高確率で発生する製品が混在していました。すべての対象製品タイプで網羅的なテストを実施した結果、特定の薄型NFCアンテナ製品の形状・タイプの時のみ発生するノイズ特性であることが特定されました。
特定の製品でのみ発生することから、製品切り替え(物理的な搬送・設置)時のアクチュエータによる「微小な機械振動」が測定系に残留していることが原因ではないかと推測しました。そこで、該当製品のみ切り替え後の測定待機時間(ウェイトタイム)を意図的に長く設定して試験したところ、ノイズが完全に消失することを確認しました。
LabVIEWのプログラムへ製品タイプに応じた動的な判定処理を追加し、該当の特定製品を測定する際のみ、ノーマライズ前の待機時間を自動的に延長するシーケンスを組み込むことで、測定精度を落とすことなく問題を解決しました。
複数の装置や多ベンダの計測器を組み合わせた複雑な自動計測システム構築をご希望の方、または既存のLabVIEWシステムの改修・アップデートをお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
測定代行株式会社は、元・計測器メーカー(横河計測)での最先端R&D経験をバックボーンに持つ、計測制御・自動制御のスペシャリスト集団です。単にソフトウェア(LabVIEWコード)を組むだけでなく、ハードウェアのノイズ対策、通信プロトコルの最適化、物理現象への深い理解をもって、現場環境でも『狂わない・止まらない』強固な監視・制御装置をオーダーメイドで受託開発いたします。
LabVIEWを用いたシステム受託開発やプログラムのバグ修正、複合センサーおよびMFC(マスフローコントローラ)を組み合わせた高度な自動化システムをご要望の方は、まずはお気軽に弊社までお問い合わせください。
明確な仕様書や設計図がない研究初期段階からのシステム具現化や、既存プログラムのバグ改修、Windows11対応など、どんなお悩みでもお気軽にご相談ください。経験豊富なエンジニアが直接解決策をご提案します。
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